中国という腐れ縁の悪女から抜け出しましょう

<嘘だらけの日中近代史> 

倉山満[著] 扶桑社[出版]

秦が滅んだ時代に生まれた言葉に「馬鹿」があります。「馬鹿」という言葉は、皇帝が馬を見せて「これは鹿だ」と宣言し、「いえ陛下、これは馬です」と間違いを正した家臣を殺したという逸話に由来します。日本では「このように正しい発言が通らなくなると国は滅ぶのだ。まさに馬鹿だ。」という教訓として教えてしまうので、中国人も日本人と同じ価値観を持った人たちなのだと誤解してしまうのです。中国人にとっては逆で、殺されるかもしれないのに正しいことを言う人間こそ馬鹿なのです。生き残るためにには平気で嘘をつく、真実・正義・良心の呵責などという、何の役にも立たない世迷い事は捨て去ってしまう。このリアリズムこそが中国人の本質です。

日本人は、いわゆる「中国」と自称している地域に住む人々を、恐ろしく誤解している。この本に書かれているように、中国に殴られても騙されても、全く懲りることなく「日中友好」などと言える人々は、たとえていうならば年増の性悪女に嵌まり込んだ、お人よしの中年オヤジとでも言うしかない。あの地域に住む人たちの行動原理は、私たち日本人とは全く異質のものだ。万人の万人に対する闘争、弱肉強食、強いものには媚びへつらい時間を稼ぎ、相手が弱ったと見るや一機に叩きのめす。

また、「中国四千年の歴史」とか言っているが、そもそも四千年も「中国」などという国家は続いていない。現在「中国」と自称している地域に、様々な民族がそれぞれの国家を樹立し、滅びていっただけである。あの地域は、基本的に以下の状態を四千年間繰り返してきただけ。そもそも革命という言葉自体が、繰り返すの意味だし。

1.新王朝の成立→2.功臣の粛清→3.対外戦争→4.漢字の一斉改革と改竄歴史書の作成→5.閨閥・宦官・官僚など皇帝側近の跳梁→6.秘密結社と農民の反乱勃発→7.地方軍閥の中央介入→8.最初に戻る

現在の毛沢東王朝は、5.閨閥・宦官・官僚など皇帝側近の跳梁の段階から、6.秘密結社と農民の反乱勃発の段階にさしかかったところであろうか。地方軍閥が台頭し、中央介入が起きて分裂する日も近いかも。

そうなっても、あの地域は、ほっといてもう関わらない方が良い。いにしえの菅原道真が遣唐使を廃止したように、近くは福沢諭吉が「アジアの悪友を謝絶」したように、関わると日本にとって碌なことがない。

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