対人関係の軸に「競争」があると人は対人関係の悩みから逃れられない

※岸見先生の「嫌われる勇気」の要約です。自分自身のアドラー心理学理解のためにやっていることですので、私の理解で見出しや文章は一部変更していることをあらかじめご了承ください。

常に自分と他者とを引き比べ、あの人には勝った、この人には負けた、と考えているとき、あなたにとっての他者とは、どんな存在になると思いますか。このとき、あなたにとっての他者とは単なるライバルではなく、いつのまにか他者全般のことを、ひいては世界のことを「敵」だと見なすようになるのです。

たとえ敗者にならずとも、たとえ勝ち続けていようとも、競争のなかに身を置いている人は心のやすまる暇がない。敗者になりたくない、常に勝ち続けていなくてはならないと考えるので、他者を信じることができない。社会的成功をおさめながら幸せを実感できない人が多いのは、彼らが競争に生きているからです。

幸せそうにしている人を心から祝福できないのも、対人関係を競争でとらえ、他者の幸福を「わたしの負け」であるかのようにとらえているから祝福できないのです。ひとたび競争の図式から解放されれば、誰かに勝つ必要も、負けるかもしれないという恐怖からも解放されます。「人々はわたしの仲間なのだ」と実感できれば、世界の見え方は全く違ったものになります。

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