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するべきだという気持ちを手放す

<セドナメソッド 人生を変える一番シンプルな方法>

ヘイル・ドゥオスキン[著] 安藤理[監修] 乾真由美[訳] 主婦の友社[出版]

 

私たちの日常生活は、「~しなければならない」とか「~するべきだ」という義務と命令に満ちあふれています。会社での仕事や学校での勉強はもちろんのこと、たとえ人からそのように言われない場合でも、私たちは自分で「これをしなくちゃ」とか「そんなことは止めるべきだ」と自分自身に対して言い続けています。

 

人から言われるにしても、自分で自分自身に言う場合でも、私たちは「~するべきだ」と感じた瞬間、「そんなことやりたくない」という反対の気持ちがむらむらと湧き上がってきます。「もう、こんな悪い習慣は止めるべきだ」と、心の底から納得していても、そう思ったらどうなるか。きっと、前よりももっとやるようになります。

 

これが、私たちの人生の流れを妨げる「抵抗」です。しかし、この「抵抗」も他の感情と同じように「手放す」ことができます。「~するべきだ」、「~しなくちゃ」と思いながら、それに着手する気持ちになれないときには、その「抵抗」を手放しましょう。

 

(1)今感じている抵抗を認めてみましょう。

(2)「この抵抗を手放せますか?」→はい/いいえ

(3)「手放しますか?」→はい/いいえ

(4)「いつ?」→今

(2)~(4)のステップを好きなだけ繰り返します。

 

「抵抗」を解放するには、両面から解放するやり方もあります。両面とは、何かをすることに抵抗を感じている時には、実は無意識でそれをしないことにも抵抗していることを認めるのです。たとえば、(A)何かを「~を手に入れたい」という気持ちを抱いている場合には、(B)「~を手に入れてはいけない」という気持ちも同時に解放します。

 

(A)

・「~を手に入れたい」という気持ちを認めることはできますか?→はい/いいえ

・その気持ちを持ち続けますか?→はい/いいえ

・その気持ちを手放せますか?→はい/いいえ

・手放しますか?→はい/いいえ

・いつ?→今

 

(B)

・「~を手に入れてはいけない」という気持ちを認めることはできますか?→はい/いいえ

・その気持ちを持ち続けますか?→はい/いいえ

・その気持ちを手放せますか?→はい/いいえ

・手放しますか?→はい/いいえ

・いつ?→今

 

 

 

 

 

 

 

 


9つの感情について(2)

<セドナメソッド 人生を変える一番シンプルな方法>

ヘイル・ドゥオスキン[著] 安藤理[監修] 乾真由美[訳] 主婦の友社[出版]

 

1.無気力なとき、私たちは、何も考えがまとまらず何もできず、心は重く沈んでいて出口がみつからない状態にいます。自分の犯した失敗を悔やみ、自分にはできない、自分には価値がないと感じています。

 

2.悲しみの状態にいるとき、私たちはどうすることもできない絶望感に落ち込み、誰かにこの苦しみから救って欲しいと願います。悲しい出来事に対して、それが起きなければどんなに良かったのか、なぜ、自分に起きたのか恨みます。

 

3.恐れを感じているとき、私たちは一歩前へ踏み出したいと思っていても、傷つくことが怖くて先へ進めません。頭のなかは心配ごとでいっぱになり、不安感ばかりが募ります。実際にはまだ起きてもいないことに対して、心臓はドキドキしてパニックになりかけているかもしれません。

 

4.渇望を感じているとき、私たちは「所有すること」を望んでいます。渇望は「足りない」という感覚です。お金や物、権力や名声、愛やセックスなどを切望しますが、欲しいという気持ちとはうらはらに、手に入れることを躊躇する気持ちも抱きます。この渇望の二面性は興味深いものです。つまり、喉から手が出るほど欲しいのにも関わらず、自分には手に入れられない、あるいは手に入れるべきではないという感情が心の奥底にあります。

 

5.怒りを感じているとき、私たちは相手を力によってねじ伏せようと感じています。また、怒りには、自分が認めて貰えなかった、自分が蔑ろにされたという、口惜しさが心の奥底に潜んでいます。そして、相手に対して仕返しをすること、いかに代償を支払わせるかを考えています。

 

6.誇り(プライド)ですが、私たちは何かを達成したときに自分の行動に誇りを持ち、そのことで自分がいかに立派か他人に気づいて欲しいと思います。自分の成し遂げたことに自信を持っているので他人の意見を聞かず、頑なになって、他人の動きを止めようとさえします。そのため周りが見えなくなって、ひとり浮き上がって孤立してしまうことにもなりかねません。

 

7.勇気は、何事にも躊躇なく行動する意欲を持っている状態です。思い通りに行動し、また行動が間違っていたと分かったらすぐに認めて正すことができます。自分にはできるという確信があり、また、他人を支援したいという気持ちを持っています。

 

8.受容の状態にあると、私たちはすべてをあるがままに受け取り楽しみます。何も変える必要を感じません。ただそこにあってそれでオッケー、そのままで美しいと感じます。

 

9.平安は、心から安らかに感じている状態です。たとえば、赤ん坊が無邪気に自分の胸に寄り添い寝ている時、小さなこの子と一緒に「今ここ」にいるとき、私たちは愛することと愛されることを同時に感じる、あの感覚です。

 

 


感情を解放し、直観をとりもどしましょう

<セドナメソッド 人生を変える一番シンプルな方法> 

ヘイル・ドゥオスキン[著] 安藤理[監修] 乾真由美[訳] 主婦の友社[出版]

 

今、あなたは「感情は人生に色を与えてくれる。感情があるから生き生きとしていられる」と思っているかもしれません。しかし、感情を解放することは、決して感情の死につながるものではないと保証します。真実はまさにその逆です。私たちはあまりにも普段から感情を抑圧し続けているので、本当の感情を味わうことを自分に許していません。

 

私たちは成長するにつれ、「感情を解放してはいけない、自分の本当の気持ちは、我慢して心の奥底にしまい込んでいるのが社会人としてのあるべき姿だ」と教え込まれるために、その感情をいつ手放すのが適切か、いつまで抱え込んでいる必要があるのか、全くわからない状態になっています。そして、その感情という厚い膜に覆われて、本当の自分が見えなくなっています。

感情を解放することは、直観を取り戻すことにつながる。直観とは何か。それは、感情によって覆い隠されてしまう本当の自分が、自然にわかることなのです。直観と感情の違いを見分ける方法は、この本によると以下のとおりです。自分を制限する感情を解放すると、それが少なくなったり、消えたりするのに対して、直観はただ明瞭になり穏やかになる。